師範の一言集

ブログの稽古内容の記事に掲載している「師範の一言」をまとめたものです。
2010年11月27日更新


<稽古中の意識>

・常に攻めを意識すること。攻めは守りにつながる。攻めを忘れれば間が抜けて技がとぎれとぎれになる。

・形の途中で間ができると,どんなに技が良くても締まらない。最後まで気を抜かないこと。


・間を詰めた稽古をすること。間合いだけでなく,速さを詰めることもよく研究すること。

・自分の悪い癖は,自分ではなかなか気づかないもの。それを自分で直せるようにならないと,指導者にはなれない。

・技の中身を自分で考えないと上達しない。

・気迫を込めて稽古すること。

・稽古中は疲れた様子は見せない。

・常に攻めの意識を持って稽古に望むこと。

10の力で10の結果を出すのは誰にでもできる。1の力で10の結果を出すのが技というもの。

11つの稽古にしっかりと自分の目標をもって望むこと。

・演武には自分から進んで参加すること。人の目があることで緊張し,その中では自分の本当の力しか出せないもの。そういう状況に慣れることが大事。

・杖は力でやるものではない。業でやるもの。

・相手に合わせずに自分の演武をすること。

・他人が注意されていることでも,聞き流さず,自らを省みること。

1回の稽古の中で,何か1つだけでも覚えること。

1回の稽古での目標は1つでよい。

・調子の良し悪しではなく,いつでも同じように演武できるように,普段から考えて稽古すること。

・稽古すればするほど課題がみえてくる。

・暑い時こそしっかり動いて汗をかくこと。

・暑いときは水分を取りながら、汗をかきながら。

・自分でどこが悪いのか考えながら稽古すること。

・形武道は何故を稽古するのか,その意味をよく考えること。

・水分は一度に多く取らないこと。

・涼しくなってから夏の疲れが出やすい。注意してメリハリのある稽古を。

・業を覚えるより前に,武道として大切なものがあるはず。

・危険防止の面からも,道場に入る前から気を引き締めておくこと。

・馴れ合いになったら武道ではなくなる。



<基本・形の心構え:其の壱>
・基本は極意。

・基本の稽古でも形の稽古でもやることは同じ。

・基本の体の使い方を始めに身につけたら、形に入ったときに楽。

・影でも五月雨でも奥でもやることは同じ。

・単独と相対の違いをしっかりと理解すること。

・構えの正しい位置を早く体で覚えること。

・まずは杖に慣れること。杖の長さを体で覚えること。

・常に正しい形を意識して稽古すること。

・仕杖は打太刀よりも先に動いてはならない。

・単独動作でも,常に相手を意識して稽古すること。

・基礎ができるまではあれこれ迷わないこと。

・基礎体力をしっかりとつけておくこと。

・進む時も下がる時も腰を上下させないこと。

・体を開かない。常に攻める体勢。

・打つだけでは駄目。その後の攻めが大事。

・納めた後は,すぐに常の構え。常にそれを心がけること。

・技の内容を理解してから動きを覚えること。

・杖先に力を入れる感覚を早く掴むこと。

・足の位置,腰の向きをしっかりと覚えること。

・手だけでやろうとすると体勢が崩れる。腰から動くこと。

・太刀を見切って動くこと。

・右手と左手をバランス良く使うこと。

・残心が無い武道は武道ではない。

・体勢を崩して手先だけの業にならないこと。

・攻めを忘れて小さな技にならないこと。

・体全体を使わないと小手先の技になる。

・頭で考えながら動いているうちはまだまだ駄目。

・左手を使う。左脇を締める。

・急がず確実に1つずつ。

・基本の稽古に終わりはない。

・いかなる時も相手から目を離さないこと。

・間合いを常に意識すること。

・連続して技をやる場合でも基本通りにやること。

・基本のときに直さないと癖になる。

・癖になってから直すのは難しい。

・いつでも基本を意識して稽古すること。

・新しい技を習っても、基本は同じ。

・手の内を極める。遠慮しない。

・最初は時間がかかってもあきらめず,しっかりした技を。

・常に相手の中心を攻めること。

・形をゆっくりとやることは,普通にやるよりも難しい。隠れていた雑な部分がよくわかるようになる。

・どうやれば正しくできるのか常に考え,できるようになるまでひたすら研究すること。


・形の稽古に入ってもすぐできるように,時々復習しておくこと。



<基本・形の心構え:其の壱>

・基本相対のときに間合いをしっかりと考えながらやること。馴れ合いにならないこと。基本が馴れ合いになると形も馴れ合いになる。

・技を覚えたら,馴れ合いにならぬように間を厳しく切りつめていくこと。

・順番を覚えたら,次は内容を深めること。

・技を習って終わりではない。習ってからが本当の稽古。

・形を覚えて終わりなのではない。技の内容が伴わなければ意味が無い。

・形はその所作の意味(理合)も理解して覚えること。

・形を覚えようと焦る前に基本をしっかり身につけること。

・形を教わったら,必ず基本に戻ること。

・形に入っても基本は変わらない。

・形を形と考えずに基本の延長と考えること。

・形をやっているだけではいずれ崩れてしまう。常に基本通りできているか考えること。

・常に基本の形を意識しながら稽古すること。

・形が崩れた時は,必ず基本のどこかが崩れている。

・形(かた)は生きている。鋳型にはまった型は形ではない。

・形の中でも緩急をつけないと生きてこない。

・技の順序や中身を覚えたら,自分で課題を見つけること。

・基本練習だからこそ,細かいところにも気を抜かない。

・太刀だけを見て小手先だけの小さな技にならないこと。

・打太刀の起こりをとらえること。

・太刀の起こりを逃さなければ,誰にでも対応できる。

・基本で研究したことを形で理解すること。それを続けることによって,技が効いてるか効いてないかがわかるようになる。効かない技を何度繰り返しても全く意味が無い。

・基本がしっかりして,間を正しくとらえたときに,初めて技が生きてくる。

・構えの高さも間合いも人によって違う。誰とやっても対応できるように研究を続けること。

・強く正しく美しく。

・無理ムラ無駄を無くせ。

・形の中でも常に相手を意識し,腰を相手に向けること。

・形は決められたものだけではない。臨機応変に対応できるようにすること。

・表は書道で言えば楷書のようなもの

・形はいくらでも工夫できる。ものにするかどうかは自分次第。


<気合い・号令・間>

・相対では何よりも気合いが大事。

・基本単独は皆が揃って動けるよう間を合わせること。

・基本動作は皆で揃うようにやること。それができるようになるとだんだんと間を覚えていく。

・まず声を大きく出すこと。それがだんだん気合いへと繋がっていく。

・号令が良いと業がそろう。

・気合いはまず声を大きく出すことから

・技の前に,まずは気迫。

・演武ではとにかく大きな声を出すこと。

・間を考えずに号令をかけても意味がない。



<間合い>

・一足一刀の間合いは杖の間合い。それを常に頭に入れて稽古すること。

・一足一刀の間合い,遠間,近間の3つの間合いをしっかり研究すること。


・形の中の基本技がきちんとやれているか見直すこと。そうすれば,おのずと間がわかるようになる。


・間合に応じた技を使うこと。


・相対で間合いを決めるのは全て太刀。必ず太刀が杖に合わせること。


・相対のときは一足一刀の間合いをきちんと作ること

・間合いを常に意識すること。

・太刀の間合,杖の間合を意識すること。

・あせらず、間合いに応じて業を使う。



<杖の打ち・突き>

・きちんと攻めの体勢を作れば,杖先はふらつかない。

・形が良いだけではない,効いた打突(手の締め)を身につける事。

・杖の打つ場所は,杖先の角だけ。なので,杖先が伸びるように打たないと駄目。打つだけではなく,打ってから突くのでもなく,打ちながら突くこと。


・杖では『打つ・突く・締める』を同時に行うこと。打って突いて締めるのではない。


・手で打たないで腰で打つ。


・脇を締めることは全てにつながる。


・手だけでやらずに体捌きをしっかりとすること。


・基準となる手(杖尻を持つ手)の位置をしっかりと取ること。

・手の締めをしっかりしないと,打ちの迫力が無くなる。


・単独での連続突は,ただやみくもにやっても意味がない。


・1本1本の形,どこを狙って突いているのか考えること。


・速く引くためには大きく突くこと。


<引落打(打ち込み)・巻落・繰付>

・打ち込みは手だけで打っても駄目。体で打たないと威力が出ない。

・打ち込みは,相手の構えを崩し,体を崩し,心を崩すもの。


・打ち込みは,しっかりと攻めて,強く大きく前に打つこと。

・打ち込みは打太刀も稽古。


・引落打でも巻落でもやることは同じ。

・巻落で相手の間合いが変わると,受ける位置や角度が変わるが,やることは同じ。


・形の最後の引落打は,気迫を込めないと形全体が締まらなくなる。

・繰付は太刀に合わせてやる技ではない。自分から向かっていく技。

<太刀>

・相対で太刀の基本動作を覚えること。

・打太刀は太刀の理法に従いしっかりと斬ること。堅くならないこと。堅いと杖の技が死んでしまう。

・打太刀は隙あらば斬るという気持ちが無いと駄目。

・打太刀はとにかく斬ることだけを考えればよい。相手に順番を考えさせるいとまなく、それに応じとっさに理に適った技を使わせなければならない。

・杖の打ちを見切れないと打太刀はできない。

・打太刀は常に剣先を意識すること。

・杖を生かすも殺すも全て太刀次第。

・相対で間合いを決めるのは全て太刀。必ず太刀が杖に合わせること。

・相対のときは一足一刀の間合いをきちんと作ること

・杖の稽古は太刀の技量にかかっている。太刀はいつも同じタイミングで動くのではなく,間を変化させることも必要。また,杖はそれに対応しなければならない。

・太刀は左手が死なないように。

・打ち込みは打太刀も稽古。

・本物の刀を扱うように太刀を扱うこと。

・太刀が気を引き出し,技を活かす。

・向こうの壁を斬るように大きく。